冬桜 −二度咲くモノ-

体調が優れない中、無理をしすぎたんだろう。


聖が苦しそうな顔をし始めた。


すぐに中溝さんを探しに行き、後を託した。


私が側にいることは、聖の負担につながるとしか思えなかったから。


鈴菜の病室に行く前に、外に出た。


唯一の喫煙所に向かって。

タバコの火をつけ、落ち着かせるようにゆっくりと煙を吐き出す。

どうにも出来ないもどかしさが、苛立ちに変わり、気づけば5,6本吸っていた。


でも、何本吸っても解決するわけじゃない。


鈴菜のところに行こうと、歩き始めた。