そう思ったら、私は自分のことを全部話し始めていた。


母親に捨てられたこと。

父親にも愛されなかったこと。

友達もいないこと。

男には見た目だけしか必要とされなかったこと。

鈴菜のこと。

人間が嫌いなこと。

どれだけ嫌な人間かを、何も隠さず、あらいざらいぶちまけた。


聖はただ黙って聞いていた。


いや、涙を流しながら聞いていた。