「人の4倍走って負けて……それで悔し泣きなんてされたら、私のメンツ丸つぶれじゃない」 赤組のアンカーから……小さくつぶやく声が聞こえた。 「榊原……先輩」 この人が……榊原センパイ。 「そんなの……私が辛いだけじゃない」 「え……?」 2回目のつぶやきは……本当に弱弱しい声で。 とても聞き取れなかった。 「……ごめんなさい」 そんな声も、もちろん聞こえなかった。 「アズ!!!!」 あたしはもう、意識がなかったから。