生産棟の北側、音楽室の前の階段を下りて二階に到着した私は、廊下に出て物音を聞いていた。
生産棟から工業棟へと続く渡り廊下。
そこからの音を聞くために耳を澄まして。
「テメェ、何やってんだ?」
背後から突然かけられたその声に驚き、私は慌てて振り返った。
避難口誘導灯の緑の光に照らされて、浮かび上がったのは……袴田。
「わ……私は、『赤い人』と話し合いに……」
「はぁ?変わってるやつだとは思ったけどよ、ここまで訳分かんねぇと笑えるぜ。俺達を殺そうとしてるやつと話だと?相手は化け物じゃねぇか」
そう言い、袴田がハンッと鼻で笑う。
だったら、翔太と結子を殺した袴田と話をしているのも変わっているという事になる。
「仕方ないじゃん……これしか思いつかないんだから。邪魔するなら他に行って!」
「バカ言うんじゃねぇよ。『赤い人』に殺されに行くやつの邪魔なんかするかよ……殺す手間が省けて助かるぜ」
その言葉は本心なのかな?
袴田が「赤い人」を探しに来た理由は明白。
高広を殺すためにここに来たのだ。
生産棟から工業棟へと続く渡り廊下。
そこからの音を聞くために耳を澄まして。
「テメェ、何やってんだ?」
背後から突然かけられたその声に驚き、私は慌てて振り返った。
避難口誘導灯の緑の光に照らされて、浮かび上がったのは……袴田。
「わ……私は、『赤い人』と話し合いに……」
「はぁ?変わってるやつだとは思ったけどよ、ここまで訳分かんねぇと笑えるぜ。俺達を殺そうとしてるやつと話だと?相手は化け物じゃねぇか」
そう言い、袴田がハンッと鼻で笑う。
だったら、翔太と結子を殺した袴田と話をしているのも変わっているという事になる。
「仕方ないじゃん……これしか思いつかないんだから。邪魔するなら他に行って!」
「バカ言うんじゃねぇよ。『赤い人』に殺されに行くやつの邪魔なんかするかよ……殺す手間が省けて助かるぜ」
その言葉は本心なのかな?
袴田が「赤い人」を探しに来た理由は明白。
高広を殺すためにここに来たのだ。



