カラダ探し~第ニ夜~

高広が明日香を助けたいと思う気持ちは止められないし、袴田の自分の力ではどうしようもないという、もどかしい気持ちが高広に向いているのだと思う。


「ふたりとも、無事だったみてぇだな。武司に殺されてなくて安心したぜ」


私達を心配してくれての言葉だろうけど……高広のその言葉は、今の私には素直に受け止められない。


「高広、テメェ……人を殺人鬼みてぇに言うんじゃねぇよ!!テメェだけは……許せねぇ!」


「あぁ!?俺もテメェは許せねぇよ!!いつもいつも邪魔しやがって!!」


ふたりのいつもの口喧嘩……だけど、今日はどちらの味方もしてはいけないような気がした。


「美雪、今日も頑張ろうな。結子の真偽も確かめないといけないし」


私の耳元でささやき、肩にポンッと手を置いて微笑む翔太。


「え、あ……うん」


今となってはその事はどうでもいい。


結子が袴田とつながってるとしたら、どうしてそんな事をするのかという理由を、私も知ってしまったから。


袴田の妹……あゆみちゃんを死なせないために、協力をしているのだろう。