俺がそう言うと、不思議そうな顔をしてから、俺から視線を離した。
玄関に着き、靴を履き替える。
「もーっ!なんで、一番上なの!?」
隣に、子犬のように飛び跳ねるやつが1人。
「また、玲奈跳ねてるっ!」
お腹を抱えて笑い出す、絢。
「絢、笑わないでよー!」
その隣でも春樹がクスクス笑っている。
それに俺も。
だって、背が足りなくて、自分の靴箱に手が届かないんだぜ?
まぁ、玲奈が好きで一番上の靴箱になった訳じゃなくて、出席番号的にそうなっちゃったんだけど………………
そうやって、頑張って手を伸ばして飛び跳ねる玲奈は、面白いし、可愛いからいつもすぐには助けてあげない。



