「立てるか?」 春樹から、手を差し伸べられる。 「ごめん……足に力はいらなくて…………」 「じゃあ、俺がおぶってやるよ」 「でも………………」 春樹は絢の彼氏…………でしょ? 幼なじみでも、私が乗るなんて。 「何考えてるの、玲奈。何も気にしなくていいから、ほらっ」 私は絢に支えられながら、春樹におぶられる。 「ごめんね、春樹……」 「気にすんなって、行くぞ?」 ***