「玲奈ーっ!」 雨の音が鳴り響く中、聞こえてくる大好きな絢の声。 木の下にいるものの、当たっていた雨が突然当たらなくなる。 「玲奈、大丈夫?」 「絢…………と春樹も…」 雨が当たらなくなった原因は、絢が傘をさしてくれていたから。 「方向音痴なくせに、馬鹿じゃん」 「ごめんなさい」 こんなことを言う春樹だけど………絢と同じで、服もべちゃべちゃ。 きっと、私を捜してくれてたんだよね?