やっぱり、私にはそんな勇気なかった。 関係が壊れるのが怖いから。 夢徠が離れていくのが怖いから。 「れーなしゃん」 夢徠の甘える声。 私に甘えてくるときは、私のことは“れーなしゃん”って呼んでくるんだ。 「何?」 外を眺めていた目を夢徠に移す。 その瞬間だった。 「……んっ」 夢徠にキスをされたのは。