私が乗り込むと、夢徠は前の席ではなく、私の隣に座った。 私たちの距離の近さにドキドキする。 隣の夢徠に聞こえてしまいそう。 観覧車は個室だから余計。 シーンとしすぎて、私の早い鼓動だけが耳に響く。 「久しぶりだな」 「うん」 沈黙をやぶるかのように夢徠が話し出す。 今日の夢徠はよく話すね? 私と2人きりの時は話すことが多いけれど。