「なっ、なに?3人ともどうしたの?」 有村の空元気な声が聞こえる。 木下の取り巻き2人も来たのか。 「有村さ、調子に乗りすぎなの。」 ほんの少しの沈黙の後に木下が口を開いた。いつもと違うドスの効いた声だ。 「茉利子も雅人くん好きなんだから、近づかないで。」 「でもっ、私っ、隣の席だし。」 「休み時間のアレ!」 「・・・っ。」 「あんたがそれやってるから、茉利子近付けないの。超迷惑!」 何で木下に下の名前で呼ばれないといけないの。 そう思うと同時に有村が危ないと思った。 助けないと。