「おかしい?」 「ううん。可愛い。」 「可愛いって、理由にならないし。」 「理由になるから。しょげないで」 俺は笑いながら、杏子の頭を撫でた。 杏子は嬉しそうに微笑んだ。 「今度からはちゃんと観るから。」 「『観るから』ってどういうこと?観てなかったの?」 「まぁ、色々。」 「色々じゃないよ!」 動画なんかより杏子を見てたなんて、恥ずかしくて杏子には言えなかった。