side:珪


急に小花がグラついた
咄嗟に受け止める

今、何が起こった?
小花を抱きかかえながら先輩を睨む


「小花に…何をした?」


敬語なんて忘れるほど怒りが沸いてくる


「そんなに怒らないでよ。眠ってるだけよ。交渉の邪魔だったから」


交渉?
俺が先輩の餌になれって?
ふざけんな


「俺は先輩の餌になるつもりはありません。俺は小花のモノです」

「いいの?その子の覚醒時に貴方、死んじゃうかもしれないわよ?」


小花の覚醒時に…
俺は血を奪われ過ぎて死ぬかもしれない

普通は怯むのかな?
でも、俺は違う


「小花に殺されるなら構いません。ってゆうか、俺、死なないです。絶対に。」