ショートブーツの爪先を見つめる。それから、男に視線を投げる。 君とは、あたしのことだろうか。 こちら側とは、どちらだろうか。 両脚しっかり泥沼に入れ込んでるあたしをどちら側に引きずりこんだと言うのか。 「何?」 「紹介が遅れました。僕はミカミ、君とは元々反対側に居た人間です」 「反対側って、駅の」 「そうなりますね」 それで、やっと言っている意味が理解できた。 駅の反対側、というとコウヅカとは反対の人間。 違う派閥の人間だ。 というと、あたしはその反対側へ引きずり込まれたらしい。