A型かな、なんてその一連の動作を見ていると、腕を掴まれる直前まで気づかなかった。 サッと腕を引くと、そんなこと予想していたかのように反対側の腕を掴まれた。思わず顔が歪む。 「すみません、痛いですか?」 花壇に逆戻り。 すぐに手は離された。 隣に座る男から距離をとってその横顔を見つめる。 顔だけなら結構良い。顔だけ採点なら。 目的の分からない得体の知れない男は、まず最初にライターを差し出してきた。 受け取らないでそれを見ていると、 「点けましょうか?」 と指をかける。