退院おめでとう、と言っていなかったなと思いながら振り向く。 「お前どこ行くの?」 「え、ミカミのとこだけど」 「あいつ午前中に退院していった」 …は? 受け付けのおばさんに聞いてみると、本当に退院したらしい。知らなかった、昨日来たのに、黙っていたのか。 「そうがっかりしなさんな、はい、俺の荷物持って」 「なんであたしがお前の荷物」 押し付けられた荷物を捨てるわけにもいかず、あたしは渋々運んであげた。 空が青い。