───泣かなくて良い、大丈夫だ。 閉じ込められた暗い部屋の中、聞こえる声。 隙間から差し込む光が、朝を告げていた。 また同じ日が始まるのか。どうなのだろう。 頭を撫でてくれる手が冷たい。 ───生きている限り、未来に希望を持つことを誰も責める権利はないから。 泣かないで欲しいのはお兄ちゃんの方だよ。