Golden Apple


ミカミはすぐ傍らにある椅子に座る。何かから顔を背けるようにこちらを見た。

そして、手が伸びてくる。

首の後ろを抱き寄せられて、身を屈める。
テーブルに手をつけて自分の身体を支えた。

ミカミの左鎖骨に額が当たる。


「きました」


ああそういうこと。

ミカミ越しに入り口の方を見るとリサとタケウチ。色々言いくるめて来たのかと思えば、リサも結構上手だ。

変な格好でいるあたし達の方は見向きもせずに通路へ歩いていく。

場所が場所だけ、か。


行った後、すぐに離れる。トーガが後から入ってきた。