すると今までモニターを見ていた宇川くんが発言した.
「だって立山さ~.
人と関わろうとしてねぇんだぞ.
だから人の名前なんて、覚えようとしねぇのも無理ないじゃん」
フォローしてるのかしてないのか、よくわからないやつ。
だけど壊れた雰囲気は、少し修復された。
「あたしの名前は?
覚えてるよね?」
少し焦ったように、新山さんは訊いた。
「新山智美さん。
新山さんは、自己紹介してくれたから・・・
そして私の手前にいるのが、朝壬京子さん」
「よかった。
私たちの名前は覚えてくれたんだね」
少し安心感に浸ってる2人だった。
「じゃあれおとの名前はいつ覚えたの?
知ってるよね?」
朝壬さんが、私の近くにいる鴫宮くんの奥にいる宇川くんを指差した。
「入学したての頃アンケートがあって、
宇川くんがアンケート用紙を私に見せながら、
『ここってやっぱり正直に書かないとだめだよな?』
って訊いた時に、汚い字で書かれた名前を見て覚えた」


