好きのおもさ


何もしないでただ机に頬杖をつきながら話していた彼は、私が帰ろうとするのと同時に立ち上がった.


「俺も帰ろー!」

なんて陽気な声を出している.



気にしないでスタスタ歩いているのにも関わらず、彼は私の隣を歩く.


スピードを変化させても、私の横についている.


それにそんなに距離を取られていない.


こっちが離れようとしても、迫ってくる.


うざい.


下駄箱に着き、ふたを開ける.


わざとガタン!と音を立て下駄箱のふたを閉めた.


だけど彼の様子は変わらない.


校門を出た時、私は言った.


「何?!」


「何・・って何が?」


ものすごく怒りを溜めて言ったのに、彼は平然と聞き返した.


「私の近くにいないで!!」


「でも話したいことがあんだよな~」


このテンポにイラッとする.


「じゃあさっさと言ってよ!」



何こんなにイライラしてんだろう・・・.


と、自分に聞く…