好きのおもさ


『もう小学生になって結構経つんだから、甘えるのやめたらー』


なんて友広くんの同級生と見られる人が、友広くんを茶化した.


ナイスだよ!!ナイスタイミング!!


『べ、べつに甘えてるワケじゃないもん!!


ぼくは、今から家に帰るんだ~』


同級生の前では強がる友広くん.


この姿を見ると、可愛く見えた.



『じゃあね、友広くん.

また今度ね.


みんなも、バイバイ』


『『バイバ~イ~』』


元気のいい挨拶が聞こえ、私は家へと向かう.


友広くんの本当の表情とは向き合わなかった.




「あ”あ”!!」



過去のことを思い出し、咄嗟にその辺にある小さな固形物を投げる.


この思い出は良くも悪くもない.


だが過去を思い出した時点で、排除したい気分に陥った.



そして私はその辺にある椅子に、ドカッと座る.


何も考えないように、無心になろうとする.



そんな時ーーー