正直私は彼と関わりたくないから、一緒の空間にいないように指示をする.
「どっか適当に座ってれば?
特に物も置いてないから、暇かもしれないけど」
「じゃあこの家、観察するぜ」
「そんなに根掘り葉掘り調べても、何も出てこないよ.
いいから大人しくどこかに座っといてよ」
「お構いなく~」
結局宇川くんは、私の家を見回すことになった.
本当は今すぐにでも出て行ってもらいたい.
外で待ってってもらいたい.
でも雨の中待たせるのも可哀想だ.
だから仕方なく、家の中で待たせてあげるっていうのに・・・
もういいや. 気にしない.
気にしたほうが負けだ.
あの子が起きるまで宇川くんはいる.
三希が起きたら2人で帰りは何とかなる.
ーーー何か今日は疲れた.
少し仮眠でもしようかな.
そう思って、毛布を取り出そうとした時.
毛布のある部屋に宇川くんが居て.
ウロウロしてなくて大人しくしているのかと思ったら、何かを熱心に見ていた.


