好きのおもさ


ドアを開けた.


すると女の子が、濡れた裸のままで立っている.



ーーー

「お待たせ~」


少女は元気に宇川くんに言う.


「袋貸して」


私は宇川くんが持っていた袋を、無理矢理取り上げる.


宇川くんは何事もなかったように、少女に近づき目線を合わせたのだ.


「お~!

やっぱり服はでかいな.


ようし!

今から君んちの家まで送ってやろう!」


「わーい!ありがとう!


お姉ちゃんも一緒にだよね?」


少女は私を笑顔で誘おうとする.


「え? 私?」


「おまえも行くよな?」


少女と同様、宇川くんも笑顔で私を誘う.


「私はいい・・・


今日は疲れたから.


休むよ」


「疲れたって・・・

今日はテストで午前中終了した。


ただ大雨が降って下校に少し支障が出ただけ.