そして後ろから、少し速度を速めて歩く中島くんの姿があった。
表向きの表情をしている白川さんに、上手く声がかけられない。
「どうしたの?」
宇川くんは何も言わずに、少し先で止まる。
そんな彼を気にせず、私は白川さんに聞いた。
「ちょっと一緒に歩こうよ」
裏の声が入っている気がする。
白川さんの誘いを、断ることができない。
無言で帰り道を先に歩く私の隣に、彼女がやってきた。
その後ろに中島君。
そしてさらに後ろに、宇川くんがトボトボと歩いている。
「明日はいよいよ本番だね」
「うん…」
もう学校にいる人はいないはずなのに、裏の表情を出さない白川さん。
一体何を考えてるんだろう。
「あたしと昴ね…。
ここに来たばかりなのに、クラスの人たち優しくしてくれて。
この時期を機にますますみんなと仲良くなったんだよ~」
嬉しそうに私に報告してくる。
彼女の意図が掴めない。


