座椅子に座ると、宇川くんが家に上がってくる。
「まだ具合悪いのか？」
静かに聞く彼は、その場に座る。
やっぱり学校に来い、とでも言われるのか。
「…もう治った。
来週から学校行く」
今日は水曜日。
あと２日で今週は終わる。
しかし金曜日に文化祭が行われるのだ。
「今週からじゃないと意味がないんだよ!!」
宇川くんは私に訴える。
内容が分かり、私は黙る。
「絶対行かない」
来週から行くのも、結構勇気いるんだよ？
あんたにはわからないと思うけど。
「自分のクラスが何を作り上げたのか、見に来ないのか？
明日で文化祭の準備は終わる。
お前は見届けなくていいのか」
「…どうせ除け者にされるだけだと思うけど」
そんなに説得しなくても、私の答えは行かないに決定されている。
