「おまえ、夏休みに何かしたんか?」
ざわざわとする教室を、そそくさと出ようとした時に、ドアの近くの席となってしまった宇川くんに声をかけられた。
彼の言葉で、注目していた人たちがそれに関する話を始める。
宇川くんの言葉に応答はせず、ただただ俯いたまま教室を出て行く。
先生は本当に何をくれるのだろう?
もしかして…過去に起こした事件に関するもの?
遺品・・・?
…‥んなわけないか。
相手が貴重なものを私に譲渡するわけがない。
不安を胸に職員室へと急いだ。
ー職員室ー
「失礼します」
軽く挨拶をして職員室に入室する。
先生の元に駆けて行く。
「先生。何ですか? 渡したいものって….
わざわざここまで来て渡すってことは…、教室では渡せないものなんですよね?」
「おいおい、立山….そんな怖い顔すんじゃねぇよ。
教室で渡しても良かったんだが…
立山が愕然とする顔をクラスに晒すのは、どうなのかと思ってな…」
と少し戸惑い気味でここで渡した理由を答えた先生は、私に二つ折りにされた白い紙を私に渡した。


