「ま、これで俺への興味も湧いたでしょ」 「え……?」 そう言うと、美男子は空を見上げた。 「来年、高校生?」 「えっ?……はい」 「じゃあ、ここにおいでよ」 「え?」 「それで、また会おう」 目線の先には、あたしが学校見学で訪れようとしていた、この辺でも有名な進学校。 美男子の言葉に、あたしが小さく頷いたのはもう2年も前のことで。 そんな小さな口約束を守って、この高校に猛勉強して入学したあたしは、ただのバカだったのかな。