「コンコン」 「通常のノックをしなさい」 扉を開け壁に身体を預けていると、視線ひとつこちらに向けずにスッパリ言い放たれた。 「……いいじゃん、これくらい」 「ノックは口で言うものじゃないわよ」 「相変わらず真っ直ぐな性格だね」 はぁとため息をついて、置かれていた椅子に座る。 この調子はいつものことだ。