「……どうかしら。突発的なものだと思うけど」 「……じゃあ、つわりじゃないんですか?」 「えぇ、きっと疲れてるんでしょう」 もう戻って大丈夫よ、と上村先生が何事もなかったように椅子に座る。 それだけ? 本当に、違う――? だけどあたしは見逃さなかった。 上村先生の瞳が、戸惑いを隠しきれていなかったことを。