教室に戻ると彼等がいた。弁当を広げている者、コンビニで買ってきたと思われるパンやおにぎりを食べている者がいるが、四人とも裕晶を見てニヤニヤとしているのが気になる。
机に何か書かれたり、机の中に何か仕込まれたのかと推察したが、それは杞憂に終わった。だが、事は既に起こっており、彼等の真意に気付いたのは数秒後のことだ。
教科書等を片付け、ロッカーにあるバッグを自分の席まで持ってきて、机の上に置く。弁当はバッグの中にある。取り出そうと裕晶はファスナーを開け――中を見た途端、動作が硬直した。
バッグの中で、弁当の中身がぶちまけられていた。
残飯を捨てるように弁当の中身をバッグの中に入れ、ファスナーを閉め激しくバッグを振り回したのか、ご飯やおかずが散乱している。
思考の一時停止。その間に裕晶の心情は氷点下まで下がり、そして一気に沸騰した。それは表情には浮かばなかったが、行動として現れる。
水筒を手に取り振り向いて、四人の姿を視界に収めた裕晶は彼等の元へ向かい――


