容姿に関しては、一度も染めていない黒髪で、背の順に並べば先頭となる身長。加えて普段から読書ばかりで無表情。地味で無口な男子という印象を振り撒いている。
そんな裕晶に対して、四人の男子生徒が陰口を叩くようになった。
「うわアイツ、また学校に来たな」「てか何で一人?」「しゃーねぇじゃん、友達いないんだから」「ぼっち?ウケるな」「あれじゃね?一人でいる俺カッコいい的な?」「うわそれマジうぜぇ、てかキモッ」
裕晶を視界に入れて繰り出される言葉。誰から見ても裕晶について語っているのだと判るが、彼等は裕晶の名を出すことはない。「お前のことじゃない」と言い訳するためか。
尤も、裕晶は陰口について何か言うつもりはない。不快に思うが、言葉だけならまだ許せる。
強がりと言ってしまえばそれまでだが、これは受け入れなければならないことだと考えていた。
覚悟はしていた。学校という場所で一人でいるとどうなるか。裕晶は、そのデメリットを理解した上で学校生活を送っている。


