男子高校生と男子高校生もどき


「本物があって、そこから話は膨らんでいくんだが、その膨らんでく中でそれらしい嘘が混じってく。もしくは、"膨らんだのを一部千切って、新しい元が出来ることだってある"。そしたら、性質は同じだが、その意味は全く別のものになってしまうんだがな。

んで、どっちかってぇと、『瑚堂の座敷童子』はその千切られたものって言やいいな。俺がオリジナルだとしたら、怪談の方はコピーだ、劣化版のな」


「そうなんだ」


「でもま、こんな話したって何もないわな。俺は俺なんだから」


難しい話はこれで終わりと言わんばかりに、ゴトウは唐突に立ち上がり背伸びをする。


「説明ってやっぱめんどいわ、長くなるし、疲れる」


シリアスな空気から解放され、裕晶は椅子の背にもたれ掛かる。そこで、いつの間にか背筋が伸びていたことに気が付いた。