「さっき俺は、自分のことを座敷童子っつったよな。それは確実に判って欲しい。ぶっちゃけた話、人間じゃないってことだな。
さて、この座敷童子だが、妖精だとか妖怪だとかって言われてるはいるんだけど、俺にとってはそれじゃ不適切だ。"その建物の擬人化、もしくは具現化"と言ってほしいんだな、これが。"座敷童子ってのは建物そのもの"なんだ。
一軒につき一人……一人?かどうかってのは置いといて。俺っていうのは瑚堂学園における唯一無二であり瑚堂学園自身。言ってしまえば俺の本名は『私立瑚堂学園高等学校』ってことなんだが、瑚堂をもじってゴトウ、もしくはゴトーって呼んでもらってる。
さて、座敷童子の特性。子供が遊んでいる時なんかに紛れて一緒に遊ぶ。一緒に遊んでいるんだが、増えた誰かに気付かない。裕晶、お前が体験したのもそれだろ?」
急に名前を呼ばれ、ビクリと過剰に身体を震わせ反応した裕晶は、ゴトウが語る内容を処理するのに夢中だった。
ちらりと明に視線を向けるが、穏やかな笑みを浮かべたまま裕晶とゴトウを見ている。問題はないということか。


