男子高校生と男子高校生もどき


「ま、自己紹介はそんぐらいにして取り敢えずは座ろうや。話はそっからな。どうせ今日は誰も来ないしよ、ゆっくり出来る」


「何でそんなことが言えるのさ。放課後とはいえ来るかもしれないじゃん」


ゴトウの発言を聞き、彼と一つ分空けた席に座ると同時に裕晶は反論をする。尤もといえるそれに対し、ゴトウは事も無げに事情を語った。


「火曜日の放課後の図書室には、ウチュージンなんて呼ばれる明がいんだぜ?明を知ってる奴はまず来ないし、それを知らない奴が来ても、こいつが黙って見詰めてくるもんだからよ、気味悪くて出て行っちまうんだ」


言っている内容は散々なものだが、ゴトウの語りは侮蔑よりは笑い話としての意味合いをもつ。実際、明自身も「そうなんだよな」と同意する始末だ。


「さて、それはそれとして、だ。さあこっからは本題その一。俺についての説明が必要だろう?て訳でだ。――いやあ何度も同じ説明したからもう慣れちまってな、俺の好きなように言わせてくれや」


「それはいいよ。僕としては、もう何から聞けばいいのか判らないんだ」


裕晶の正直な思いを聞き、そしてゴトウは楽しそうに語り出す。