「カタカナでウチュージン。誰に対してもこんな風に飄々として掴み所がない。なんかどっかずれてる。そんな意味で渾名が付いてんだよ、明は」
「…………」
虐めの一貫で不本意な渾名を付けられることがあるが、明の場合もそれなのだろうか。しかし、ゴトウの言う渾名の理由は、会って数分の裕晶でも納得してしまうものである。
「俺は気に入っているけどな、ウチュージンって渾名は。特別な存在って気がするからな」
「……そうなんですか」
普段の裕晶は、そういった渾名が使われることを不愉快に思うが、明本人が受け入れているのなら、何も言うことはない。
ゴトウとはまた違うやりにくさを感じる。そう思うのは、単に裕晶のコミュニケーション能力が低いからなのか、ゴトウや明がマイペースを維持しているからなのか。
久々といえる人との関わりは、裕晶にとってかなり難易度が高いものだった。


