買ってきてもらった物を確認しながら、裕晶は谷川に礼を述べる。
「ありがとう。助かったよ。そのコーラは谷川君が飲んでいいよ。そのつもりだったしさ」
「いや、でも――」
「いいよ。本当に申し訳なく思ってるからさ、こんなこと頼んで」
「ああ。じゃあ、遠慮なく。ところで、お金なんだけど全部で410円になったから、で、財布」
「判った。ありがとう」
ここまでの裕晶は感謝の気持ちを表すかのような柔らかい笑みを浮かべており、谷川の裕晶に対するイメージが定まらない。
席に戻る谷川の後ろ。裕晶は表情を消し、淡々と四人(一人はまともに聞いているか判らないが)に対して一つ要求する。
「この410円、四人でなんとか分割するなりして払ってね。理由は言った方がいい?」


