さてと。
ゴミになるとはいえ弁当の中身をそのままゴミ箱へ、というのはどうかと考え、大野達が使っていた机の上にコンビニのビニール袋があるのを見て、それを使用することにする。
裕晶が袋の中にご飯やおかずを入れる様子を見たクラスメイト達は、ゆっくりと顔を見合わせるが、声を出す雰囲気にはならず、沈黙が続いた。
だが、「あ……」という呟きが漏れたことで、守られていた静寂が緊迫した空気に変わる。
大野が椅子を持って、裕晶の元に向かっている。
他の三人もダメージから立ち直り、その様子を見ているが戸惑いの方が色濃い態度だ。
裕晶は教室の後ろにあるゴミ箱の傍らで作業をしており、丁度クラスメイト全員に背を向けている格好で、背後の様子は判らない。
一歩の距離を空けて立ち止まり、椅子を大きく掲げる大野の顔は怒りで歪んでおり、これからやろうとしていることがどういうことなのか、まともな思考をしているとは思えない。


