そして更なる衝撃が起こる。
丁度正面に一人いて、目が合った。その相手の頭上に裕晶は踵落としを食らわせる。ゴン、と鈍い音がした。額と机が勢いよくぶつかったためだ。
横で呆けた顔をしている一人に顔を向けた。裕晶は身体を回転させ、流れるような動きで顎に爪先で蹴りを入れた。身体が僅かに浮き、そして椅子にもたれ掛かる男子生徒。舌を噛まなかったのは幸いだ。
「なッ――」
ここでようやく事態を理解をすることが出来た最後の一人――グループのリーダー格である大野という名の男子生徒は、立ち上がって裕晶に何かを言おうとするが、ふと彼の手の動作に目が行った。
裕晶が水筒の蓋を開けている。いきなりの暴力を目にしていたからこそ、その行為に疑問を抱く。しかしその理由は身をもって体感することになる。


