男子高校生と男子高校生もどき


「にしても、妖怪退治屋っつっても裕晶相手には一方的にしてやられてたみたいだけど」


久方の発言が気に障ったようだ。机に肩肘を置き、頬杖を突きながら挑発するような態度で、久方の実力を侮るような発言をする。


それに対し久方は、「言い訳、と受け取られるでしょうが」と前置きして話し出す。恥じ入るように、僅かだが頭を傾けており、うっすらとした微笑が湛えられている。


「私の――というより、妖怪退治を生業としている者の敵は、妖怪やもしくは、妖怪に憑かれている者、となります。ですから、そのような存在を前にした場合は、こちらも覚悟と力をもって臨みます。

ただ、それ以外の――立岡さんのような一般……の方は、私の敵ではありません。その場合の対処ですが、私はまだ不慣れでして。特に相手が勘違いや、些細ないさかいが理由で私を敵と見なした場合は、特に。力で屈服させる訳にはいきませんから……。ですから、まあ、あのように……」


目は閉じていて裕晶達を見ていないはずだが、後半になると恥ずかしさが募るのか、顔を反らしていた。この人も普通に反応出来るのだなと、裕晶はぼんやりと思った。