「まず、私は普段は日本全国を回っています。私がここ――史倉市に訪れたのは依頼を受けてのこと。最初は、別件でこの地を訪れたのです。そして仕事の最中に、この瑚堂学園で妖怪による被害があると知り、こうして伺ったのです。
二つ目の質問についてですが、私の考え方によるものですね。例えば、飼っているペットに名前があっても、それをペットと言うように――」
「ほーお、俺はペットと同列って訳か?」
久方の言葉を遮るように、ゴトウが薄ら笑いを浮かべて言った。
「それは、ただの例えです。……堅苦しい考え方ですが、性分なもので」
「ふーん。ま、いいけど」
要は、人と妖怪の区別がはっきりとしているのだ。久方は妖怪退治屋である。座敷童子も妖怪の枠に入る以上、その見方はシビアになってしまうようだ。


