男子高校生と男子高校生もどき

《一年三組》


既に誰もいない教室に、三人は腰を落ち着ける。気絶したままの男子生徒は階段に座らせておいた。何も知らなくていいだろうというのは、ゴトウの弁だ。


「んじゃ、まずは自己紹介でもしとくか?俺は瑚堂学園の座敷童子。『ゴトウ』か『ゴトー』って呼んでくれ。座敷童子については知ってるだろ?てなわけで、次裕晶な」


「……立岡裕晶です」


二人に向かい合って座る少年は、目を閉じ姿勢を正して自己紹介を聞いている。彼から感じる雰囲気は、男子高校生のものとは思えないほど落ち着いたものだ。


一瞬の間を空けてから、少年は名乗る。清涼な空気が流れるような、透き通った声で。


「私は、久方瞬(ひさかたしゅん)と申します。職業は、妖怪退治屋。もしくは、封印師と言うべきでしょうか」