男子高校生と男子高校生もどき


「いやー驚いたわ。お前がそこまで俺のことを思ってくれてたなんてよ」


軽い調子で裕晶に接するゴトウ。そんな、普段通りの光景に、裕晶は今の自分の状況を忘れて呆然とする。


「俺が死んだとでも思ったか?俺ってのは結構特別なんだ。座敷童子ってのはその建物(いえ)と共にある。瑚堂学園がある限り、俺は居続けるんだから」


冷静に考えれば、ゴトウがあんなに呆気なく消されてしまうとは考えにくい。だが、一時的なものとはいえ、ゴトウという存在が目の前でいきなり消失したことに、強い衝撃を受けた。


「判りづらいんだよお前。ほとんどずっと無表情で、喜怒哀楽がわっかんねぇ。だからすっげぇ驚いた。お前もああやって怒るんだな。あの時は無表情だったじゃねぇか」


ゴトウのいうあの時とは、裕晶とゴトウが会う切っ掛けとなった時のことを言っている。確かに裕晶の胸裡には怒りがあったが、それは表面には出なかった。全てを内側で消化し、区切りをつけた。


だが今回、裕晶は感情をそのまま態度で表した。その理由は、何故か判らない。ただそうなってしまったのだ。