男子高校生と男子高校生もどき


だから、考えたくないし触れたくもない。


虐めの被害者を話題にするのは気が進まない。それは全員が同じはず。なぜ、話題にしたのか。


「立岡君とさ、小中学校一緒だったんだよね。んで、私は小学校の三、四年生の時しか一緒にならなかったんだけど。

立岡君、虐めに遭ってたんだよね。クラス中から、五年生の二学期ぐらいから。違うクラスだったから聞いた話なんだけど。今より酷くて、先生も一緒になって――何か、虐められる方が悪いとかで。あの時は、友達もいたんだけどその人達も虐めに加担して、まあ、逆らえなかったんだろうけど……」


裕晶が経験した虐めは、今よりも酷いものがあったのか。教師も、とは残酷な話だ。学校で彼の味方になる者は一人もいなかったのか。


「立岡君が自分から止めさせたんだよね」


「え?」


驚きがそのまま言葉に出た。陽菜の話を聞いていた三人の声が重なった。


陽菜は友人の反応を見ながら、裕晶の虐めを止めさせた方法について語り出す。



「殴ったんだだよね、相手を」