平和を象徴する光景だった。色白の肌が暖かな陽に照らされ、全体を仄明るいものとしている。彼の側にいる鳥は、チョンチョンと動きながら活動的な印象を見せる。
だがそれも、一時のことだった。
急に何かの気配を察したかのように、一斉に鳥達が飛び立つ。急な羽ばたきの音に動揺する様子はなく、少年はただ静かにじっとしている。
雨露に濡れた草の匂い、校舎から微かに聞こえる喧騒、木々を揺らす風の音。中庭の静けさを形成するそれらの要素は、先程とは違った絵を作り出す。
太陽が雲に隠れ、風が吹き抜ける。
そして少年は、静かに一言を紡ぐ。
「今日中に、終わらせましょう」


