「いやー、そりゃ全員に言われたわ。結構俺って信頼されてるって感じだな。――でも無理なんだよなぁそれが、何かよく判んねぇが見付からない……認識出来ないっつうのかなぁ。だからこうして俺の人脈を駆使しようとしてんだよなぁ」
軽い調子で語っているが、その言葉が正しければ奇妙なことではないだろうか。だが裕晶はその点には突っ込まずにゴトウに先を促す。
「それで、誰を探せばいいのさ」
「名前は判らん。だから外見の特徴だが、まず男子だ。一応二年生。髪は黒。いやあんときゃ薄暗かったからな、ひょっとしたら日に焼けて茶色っぽいかも。んで右手に白手袋、黒い小さなカバン――大きめのポーチみてぇなの持ってる。あと何でかずっと目ぇ閉じてる。そんなもんだな」
ますます奇妙なことになった。その特徴というのもそうだが、ゴトウが名も知らぬ男子生徒を探している?それよりも「一応二年生」とは何だ、「一応」とは。


