極端に友人関係というものを考える裕晶にとって、水城の質問はかなりの難問だった。
「あーいや、悪かった。 いきなりの質問だったな」
無表情に戻り、黙考する様子を見た水城は裕晶の内にある葛藤を感じ取ったのか努めて明るく振る舞う。
「…………すみません」
答えを見付けられず謝る裕晶。それに対し水城は「気にするな」と手を振る。
「それより、そろそろ上がる時間じゃないか」
そう言われて壁に掛けられている時計を見ると、時刻は18時になっている。裕晶は基本17時から18時までをジムでのトレーニングの時間に費やし、その後はシャワーを浴びたり夕飯の支度をする。
「そうですね。――今日はありがとうございました」
「あーいや、むしろ余計なこと言っちまったから、礼はいらないよ」
「いえ、そんなことは……ありがとうございました。これで失礼します」
最後に軽く一礼をして、裕晶はその場から歩き出す。


