初めから別に高かったわけじゃないけど、テンション下がりまくりだった私に聞こえたのは


神の声……じゃなくて。








「ほ、北條…くん?」






声がする方に視線を向けると、ドアの所に、その声の主はいた。


北條 到琉(ほうじょう いたる)くん。




バスケ部で、背がすっごく高くて顔が小さくて、手足が長くて…とにかくイケメンなのだ。


だけど、キリッとした瞳は目力が半端なくて、この間クラスの誰かが「北條は目だけで人を殺せる」なんて言われてた。



感情を表に出さず、いつでも良く言えばクール。悪く言えば無愛想。そんなところが、そんなことを言われる原因ともなってるんだと思う。






「どうしたの、忘れ物かなにか?」