「…………んへ?」



わ、笑った?笑っているのか、北條くんが。いや、どう見ても笑ってるんだけどね。


だけど、だけど笑ってるのなんて初めて見たんですけど!


いやさっきから本気でわけが分からないんだってば!






「焦りすぎだろ…っ」





う、美しい…。


大きな瞳がフッと細められて、形のいい唇が綺麗な弧を描いていて。



いつもはツンツンした短めの黒髪も汗のせいか、しんなりとしていて何だか色っぽい。

やっぱり、カッコイイ…。




でも、こんな風に笑えるなら普段から笑えばいいのに。

そしたら毎日きっと、楽しくなると思うし、皆の誤解も解けるのに…。








「突然難しそうな顔して、どうしたんだ?」