【短】kiss♡クールなキャプテン×マネージャー

だけど、秀にはバスケしかなくて、私なんか、見てなくて。



「お前には、支えでいてほしい。皆の、そして、俺の。」



でもさ、自惚れちゃいけないのに、こんなこと言われたら、特別なのかな、なんて、思っちゃうじゃん。



「俺は弱い。でも、弱さを皆に見せてはいけない。だから、せめて、少しだけでいい。お前には、分かっていてほしい。」



「うん。望まれなくても、そんつもりよ。お節介でも、私は、支えでいるけん。秀の隣におるけん、安心して。」



勇気を振り絞って秀の掌をぎゅっと握ると、秀は少しだけ目を見開き、暫くして、私の掌を握り返した。



「………っていうか、ホント、秀ってずるか男やし。」



「どういう意味だ?」



どこまでも天然で、どこまでも私の気持ちを離さないこの男。



好きって言ったら、動揺させちゃうかもだから、ちょっとだけ、困らせてやろう。