「そんなこと、他の女子やったら、自惚れるやろ?自覚が足りん。」
「別に、俺が自惚れてなければ、自惚れじゃないと、思うのだか。」
………意味分かんない。普段喋らない奴が喋ると、意味分かんないことになるっていう、いい例なのかな、これ。
「…シたことあっても、キスしてくれたことはないくせに、そういうん、勘違いするやろ、普通。違うと?」
恥ずかしいけど、勘のいい男なら気付くようなことを言って秀を見上げる。
すると、秀は突然繋いだ手を引き、横にあった塀みたいな壁に私を押し付け、空いた右手は手首から肘までをドン、と私の顔の横についた。
「………な、何?近い、とやけど。」
「俺は、インターハイ決勝が終わるまで、我慢するつもりだったのに、煽ったのはお前だ、由貴。」
その、小さな顔を寄せて、耳元に、艶やかな吐息混じりに美声で囁く、秀。
「別に、俺が自惚れてなければ、自惚れじゃないと、思うのだか。」
………意味分かんない。普段喋らない奴が喋ると、意味分かんないことになるっていう、いい例なのかな、これ。
「…シたことあっても、キスしてくれたことはないくせに、そういうん、勘違いするやろ、普通。違うと?」
恥ずかしいけど、勘のいい男なら気付くようなことを言って秀を見上げる。
すると、秀は突然繋いだ手を引き、横にあった塀みたいな壁に私を押し付け、空いた右手は手首から肘までをドン、と私の顔の横についた。
「………な、何?近い、とやけど。」
「俺は、インターハイ決勝が終わるまで、我慢するつもりだったのに、煽ったのはお前だ、由貴。」
その、小さな顔を寄せて、耳元に、艶やかな吐息混じりに美声で囁く、秀。



